転職は、ステップアップの手段のひとつと言えます。それにもかかわらず、入社後に「こんなはずではなかった」「前の会社の方が良かった」と後悔してしまうようでは考え物です。
そこで今回は求人企業とのミスマッチを防ぐためのポイントについて解説していきたいと思います。

会社選びの軸を決める

最初に、何を求めて転職しようとしているのかを考え、たとえば「待遇」や「業務内容」など、次の会社に求めるものをしっかりと意識することが大事です。
ただし、あれもこれもと欲張っていては希望を叶えてくれる会社は簡単には見つかりません。
なので、求めるものが複数ある場合は優先順位をつけ、その中で一番大事な「譲れないもの」を会社選びの軸に据えてください。
この「会社選びの軸」を明確にしておくと、気になる会社が複数あったとしても比較が容易になり、的確な判断を下すことができます。

会社選びの軸の例

軸に据える希望は、できる限り具体化することも大事です。「給料は今よりもアップさせたい」と考えるのではなく、「月の手取りを〇万円アップさせたい」と数値化してみてください。
人が会社に対して求めるものは様々ですが、例を挙げると以下のようなものがあります。

(1)待遇
給料や10年後の推定年収、休日数、残業時間と残業代、有給取得率、福利厚生、副業の可否など、待遇面を第一に考える人も多いことでしょう。
給料が高い代わりに仕事が厳しいとか、休日が少なめといった場合もあるので、細かい部分まで確認するようにしましょう。

(2)業務内容、やりがい
仕事のやりがいを重視して、「自分のやりたい仕事をできるのなら、少しくらい給料が安くてもいい」と考える人も世の中にはたくさんいます。
入社後の業務内容や裁量などについては、面接等でしっかりと確認することが大切です。「自分のやりたいこと」と「会社が求めていること」のズレが起きないようにしましょう。

(3)会社の将来性
会社の規模、売上高と利益、従業員数、国内外の支店、扱うサービス・商材、新規事業の予定などを知った上で将来性の高いところで働きたいという人もいるはず。
「より大きな舞台で自分の力を試したい」と考えている場合は、企業研究が何よりも大切になります。

(4)社風
社内や職場の雰囲気がアットホームなのか体育会系のノリなのか、昇給や昇格の判断基準は何か、といった部分を気にする人も少なくありません。
会社の雰囲気はホームページ等でも確認できるので、一度は目を通しておくようにしてください。

同じ業界でも企業によって待遇も社風も大きく異なるので、企業研究や面接を通して不安と疑問を解決した上で最終決断を下しましょう。

会社選びの失敗パターン

一方で、何かにこだわりすぎるなど、視野が狭くなっていると思わぬ落とし穴にはまってしまうこともあります。以下が、転職活動の際の失敗例です。

・給料だけを見て決める
・業界や職種を限定する
・制度の有無だけを確認する

給料は良くても、ノルマが高く、残業も多いようでは割に合わないと感じる場合があるでしょう。
業界や職種を限定しすぎると、自らチャンスを狭めることになりかねないので注意が必要です。
有給休暇や育休制度があっても、簡単に取得できず、実際に使っている社員が少ないようでは絵に描いた餅。制度の実態を確認することも大切です。

まとめ

「なぜ、前の会社を辞めたのか」を考えてみれば、自分が会社に対して何を求めているのか、何を重視しているのかが浮き彫りになります。
漠然と「いいところはないかなあ」などと考えて転職活動をすることなく、まずは「会社選びの軸」を定めることが転職成功の第一歩です。

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