退職は、どのタイミングで伝えれば会社に迷惑をかけることなくスムーズに話が進むのか――。会社を辞めることを決めた人は悩む場合が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、どのタイミングで退職を伝えるのがベストなのか、「会社」と「個人」の都合を考えた両面から解説していきたいと思います。

退職を伝えるタイミングは1～3ヶ月前

退職に際して業務の引き継ぎが必要になるため、退職を伝えるタイミングは1～3ヶ月前が一般的です。就業規則で明確にタイミングが決められている場合もあるので、念のために確認しておくといいでしょう。
法律上では2週間前でも問題ないとされているため、やむを得ない事情・理由がある場合は無理に我慢せず、ルールを活用するようにしてください。
退職届を出す前には、まず退職の意志を直属の上司に伝えることが必要です。「今後のことでご相談があります」とアポを取り、退職の件を話しましょう。
なお、直属の上司以外に退職の意志を伝え、話を進めるのはマナー違反になるので注意が必要です。

退職に適したタイミング

退職するにも良いタイミングと悪いタイミングがあります。たとえ、会社に不満があって退職する場合でも去り際はスマートにしたいものです。
また、円満退社の場合でも会社の都合や自身にとってプラスになる時期を選ぶことが大切になります。

(1)仕事の閑散期
繁忙期だと忙しいことを理由に引き止められる可能性があるので、退職するなら閑散期の方がいいでしょう。
業務の引き継ぎもスムーズに行いやすく、上司や同僚の心を荒立てる危険性を減らすことができます。

(2)大きな案件が終了した後
繁忙期か閑散期かによらず、自分が抱えていた大きな案件を途中で投げ出して退職するのは良くありません。
特に本人の能力や将来性を見込んで任された案件はしっかりとやり終えてから退社の意志を伝えるようにするのがベターです。

(3)求人の多い時期
新年度や後期のスタートに合わせて求人が多くなりやすいと言われているため、もし転職先が決まっていないのなら、その少し前である2～3月や8～9月に転職活動ができるようなタイミングで退職の準備をするといいでしょう。

(4)ボーナスの支給後
夏のボーナスは6～7月、冬のボーナスは12月に支給されるのが一般的なので、それをもらってから辞めるのも金銭的には大事な選択です。
ただし、会社によってはボーナス受給後に一定の在籍を求めたり、退職者に対しては減額支給する場合もあるため、就業規則等を確認しておきましょう。

まとめ

大まかに4つのタイミングについてご紹介しましたが、会社のことを考えるなら(1)か(2)、自身の都合を考えるなら(3)か(4)が望ましい選択肢になるでしょう。
もちろん、すでに転職先が見つかっている場合は入社日と退社日を調整して、任されている仕事を終えてから、すっきりとした気分で新たな会社に向かうのも非常にスマートなやり方と言えます。
もし、退社に向けて気持ちが固まった場合はその時の仕事や会社の状況を鑑みて、適切なタイミングを選ぶようにしてください。

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