成功体験の裏にある工夫を話そう。

　この質問で一番良い回答は、あなたの努力によって著しく業績が向上したエピソードを話すことと思うかもしれませんが、実はそうでもありません。あなたが仕事をする上で得た成功体験と、その成功を生み出すために工夫したことを問われています。そのため、会社の利益に直接結びついていなくても、ひとつひとつの目標を達成していたことが説明出来れば良いと言えます。

　工場で働いていた人やアルバイトだった人、日々の仕事内容がルーティンワークで思いだった実績が無い様に思えるかもしれません。そういう場合は、毎日コツコツやり遂げたことに加えて、あなただけに、もしくはあなただから任せられた業務などを話せればよいでしょう。きっとその仕事の中で工夫していたエピソードがあるはずです。

　一番ダメなのは「特にない」と言った回答。本当に無い場合もありますが、面接の場でそう話してしまうと、成功意欲が低く、何となく仕事をする人だと思われてしまいます。他にも、「実績はありませんが、一生懸命仕事に取り組んできました。」と言う回答は止めましょう。一生懸命仕事に取り組むのは当たり前で、実績は出ないにしても、出すために取り組んでいたあなたの努力を話すべきです。

　「同期の中で一番早く昇進しました。」という回答も良くありません。一見良く聞こえますが、昇進は社内状況や事情が絡むことが多く、昇進があなたの実績だとは言えません。実績がある人は話すべきですが、自慢話にならないことと誇張しないことに注意しましょう。

努力した過程を話せると一層良い。

　極論に言うと、面接官も若いあなたにすごい実績を期待している訳ではありませんので、実績という言葉に過敏になる必要はありません。きらびやかな成果よりも、あなたが実績を出すために努力する人間であると伝えることの方が重要です。

　今までの実績が転職後に通用するか分かりませんし、それは面接官も承知の上です。もし入社後に仕事でつまづいても、その環境を打破しようとする改善意欲や修正能力が大切になってきます。「あなたはうちで成果を出せる！」と面接官にイメージさせられる様な話が出来る様に取り組んでみましょう。